世界経済の終わりはこんな感じで。
■ ウソで固めたバランスシート(ブルームバーグ)
2009年03月30日月曜日
http://www1.odn.ne.jp/~cam22440/yoti01.htm
【【コラム】銀行の隠れ「ごみ」資産で1兆ドルなんか吹っ飛ぶ 3月25日(ブルームバーグ): 米政府は最大1兆ドルの不良資産 買い上げで、銀行のバランスシートを掃除しようとしている。 しかし、話はそこで終わらないかもしれない。米財務省がこの大 掃除を終えた途端に、次の1兆ドル、あるいはそれ以上の「ごみ」資産がわいてくる恐れがあるからだ。
銀行が簿外に抱える資産が、近いうちにバランスシートに戻って くる可能性がある。政府の救済努力の果てに、銀行の融資余力は少し も高まっていないということになりかねない。 金融危機があっさり片付くと期待している投資家は失望するかも しれない。銀行が何年もかけて紡いできた込み入った網の目は、解き ほぐすのにも時間がかかる。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)、シティグループ、JPモルガ ン・チェース、ウェルズ・ファーゴの米大手4行だけでも、各行の年次報告書が示す2008年末時点の簿外資産は合計でおよそ5兆2000億 ドル(約510兆円)に上る。仮にそのうち1兆ドルが銀行のバランス シートに戻ってくれば、政府が期待する1兆ドルの融資余力が消えることになる。 これらの隠れ資産は、銀行が証券化した住宅ローンやクレジット カード・ローン、自動車ローンなどだ。これらが「問題」資産である か「有毒」資産であるかはともかく、バランスシートに戻れば与信拡 大の妨げになることは確かだ。銀行が融資を縮小しているのはバラン スシートを圧縮し自己資本比率を高めるためなのだから。
投資家が知らないこと
銀行の簿外資産がすべてバランスシートに戻ってくるわけではな いにしても、これらの見えない資産のことを投資家が忘れるなら、 れは間違いだろう。 どの程度の規模の資産が戻ってくるのかを推測するのは難しい が、JPモルガンは年次報告書で、会計規則の変更によって約1600 億ドルをバランスシートに戻す必要があると概算した。シティは1790 億ドルとしている。それぞれの08年末総資産の約7%と約9%に相当 する。】
● サブプライムをはじめ、アメリカ金融業界の「発明!」した証券化商品は、あらゆる債権がコラージュされた切り貼りセットで、一つの証券商品に数十の債権がセットされて、全体に対して格付け会社がAAAなどの評価を付与して販売されたものだ。さらに、このセットに対してCDSという債権保証保険が担保され、「もし破綻しても大部分返却する」とAIGなどが保証したわけだ。オマケに、これを購入するのは、100万円の元手で10倍レバレッジをかけていれば1000万円買えるわけで、破綻保険が付いているなら「買わにゃーソンソン」と凄まじい巨額の投資が行われ続けた。
これは、債権市場が上昇気流に乗っているときには、うまく回転し、みんな大儲けで毎日、ダンスパーティということになったが、誰一人、下降気流が存在することに気づかなかった。いやウオーレン・バフェットなどは、かなり前から「下降すれば、これがレバレッジの逆回転で世界市場の核爆発を起こす!」と警告していながら、実は自分自身でもレバレッジ・デリバティブを買い込み、すでに彼の数百兆円といわれる資産は数分の一になってしまっているらしい。
この証券化商品の特徴は、①コラージュセットにしたのは、具体的な中身を見えにくくするためであり、その破綻の確定が複雑さによって極めて困難で時間がかかるものであって、このため、破綻が始まっても、売り逃げに十分なタイムラグがあることで、金融詐欺の主力商品として準備された。
②これを愚かな投資家に買わせるために、格付け会社のインチキ評価を利用した。格付け会社の創立者と金融商品の販売者は、同じ金融資本であって、つまり最初からグルでありサクラであり、テキ屋の詐欺商法のようなものだった。
③ これに莫大な資金を投入させるために、JPモルガンあたりが、CDSという債権破綻保証保険を「発明!」し、もし破綻してもAIGのような世界最大の金融会社が保証しますと謳い、投資家の安心感を誘った。しかし、ひとたび破綻連鎖が始まったら、あっというまにAIGが行き詰まり、事実上国営化されたのは周知の通り。
④ さらに、投資家をボロ儲けさせるために「レバレッジ」という手法が提供された。これは見せ金を積むことで、その数十倍の取引が可能になるもので、得られた利益も、失敗したときの損失額も、レバレッジの倍率通りに引き受けることになり、担保として、既得証券や株式を利用することができた。
レバレッジという恐ろしいシステムのおかげで、破綻時のリスクも、凄まじい巨額に膨らむことになり、例えばAIGの額面負債は500兆円だが、それにレバレッジがかかっているため、少なくとも1京円程度の返済義務が発生すると予想されている。この全貌が明らかになるのは、金融商品の複雑さの故に数年もかかるといわれているのだ。つまり、この時間ロスこそが目的だったということが分かる。
この義務が、準国有化によって、アメリカ政府に移行したわけだ。だが、その負債総額は当初、200兆円程度と説明されていた。しかし、それは毎月、どんどん際限もなく膨らんでゆくばかりであり、これがアメリカ政府やFRBのデフォルトという恐ろしい結果を招こうとしている。
要するに、コラージュで偽装された、中身の見えないインチキ金融商品と、格付け会社のインチキ評価、CDSというインチキ保険、レバレッジというインチキ手法が出そろって、今回の世界大恐慌を招いたことが分かる。この目的は何だったのか? こうして俯瞰してみれば、これが世界をターゲットにした壮大な詐欺として計画されたものであることが、はっきりと見えてくる。誰が何の目的で?
これらの証券化商品で、儲けを持ち逃げした連中こそ、真犯人であることがわかるはずだ。それは誰なのか? もちろん読者の直観どおりなのだ。